ドビュッシーの前奏曲

前回のリシルド序曲でも出てきた名前、ドビュッシー。
クロード・アシル・ドビュッシーは、印象派と呼ばれることもある有名な作曲家ですね。絵画の世界でいうと、モネのような。
でも本人は印象派と言われることをひどく嫌っていたようですが、前奏曲の作曲時期もリシルド序曲と同じ頃と考えてよいと思われます。

今回は、完全なるピアノ曲「前奏曲集ⅠⅡ」から5曲を抜粋して、吹奏楽にアレンジされたものを演奏いたします。

◆ヒースの荒野 Bruyeres
こちらは第2集から。この曲はどのくらい有名なのでしょう。
ピアノを弾くWeb隊員は知っているのですが、高雅な雰囲気のある美しい曲です。
フルートから始まり、とても優雅なアレンジに仕上がっています。
吹いていてとても気持ちがよいです。

◆奇人ラヴィーヌ将軍 General Lavine
こちらも第2集から。「風変わりなラヴィーヌ将軍」と書かれているものもあります。
ケークウォークのリズムが用いられていて、アメリカの道化俳優の動きを表現しています。
ドビュッシーのケークウォークといえば、「ゴリウォーグのケークウォーク」ですよね。
雰囲気はあの感じです。

◆亜麻色の髪の乙女 La Fille aux Cheveux de Lin
こちらは第1集より。今回の演奏会でまちがいなく最も有名な曲でしょう。
この曲もフルートの優雅な旋律から始まります。
今回、演奏会練習が始まって数ヶ月経ってからの遅れて参加をしたWeb隊員は、
おったまげました。みんな上手で。他の曲はまだまだの印象ですのに。笑

◆ヴィーノの門 La Puerta del Vino
こちらも第2集より。ハバネラのリズムで始まります。ヴィーノ=ワインですね。
と思ったら、グラナダのアルハンブラ宮殿野中で最も古い建物の一つ、“ぶどう酒の門”
をイメージして作曲されたそうです。


PUERTA DEL VINO DE LA ALHAMBRA DE GRANADA

◆ミンストレル Minstrels
最後は第1集から。こちらもケークウォークのリズムです。
ミンストレルは、日本語では「吟遊詩人」や「楽人」などと訳されますが、
ここでは、白人が黒人に扮して歌い踊る陽気でユーモアに満ちた芸人たちを指すようです。
とても楽しい雰囲気です。

ピアノ曲とは別物ですが、吹奏楽としても成り立つのだなあ、と今回も感心させられました。
音は少ないですが、その分、いろいろな楽器の音がよく聞こえて、他の曲とは違った楽しみ方ができるのではないかなあと思います。
我々にとっては事故が起きやすい怖い曲といえますが、吹奏楽で奏でるドビュッシー曲をお楽しみいただけますと幸いです。