練習の前に!「広島ウインドオーケストラ」結成20周年記念東京公演

練習の前に

4月21日(日)今日は夕方からのルノ練習の前に、オペラシティで行われた「広島ウインドオーケストラ」結成20周年記念東京公演というのを聴いてきました。

行く気になったのはいくつか理由があって、第1に指揮者が今やどこのオケでも引っ張りだこの下野竜也さんであるということ。

ちなみに下野さんは2000年の東京国際音楽コンクール指揮者部門で優勝した方ですが、このとき2等賞だったのがルノの名誉指揮者である柳澤先生なんですね。

第2に、このオーケストラ(あるいは東京公演)のプログラミングアドヴァイザーというのを大学時代の後輩がやっていて下野&広島WOを盛んに褒めるものだから興味が湧いた、というもの。この日もセッティングに時間のかかる曲間で舞台上で作曲者(平石さん)とちょっとした対談をやってました。

第3にプログラムに北爪道夫先生の曲が入っていたこと。この先生には他のオーケストラでもご指導いただいており大変にお世話になっているんです。ちなみにルノでも北爪先生の曲が課題曲だった時、一度見てもらいましたね。

てなわけで、どうしても外せない演奏会だったわけです。

前半は、木下牧子、北爪道夫、平石博一という法人作曲家作品。平石さんの曲は委嘱初演でした。どれもかっこいい曲でした。それぞれに全くカラーが違っていて、わかりやすい三部形式の木下作品、ものすごい分厚いハーモニーで音の渦に飲み込まれるような北爪作品、ピアノを中心に据えて左右に2群のオーケストラを配置するミニマルミュージック的な平石作品と全く飽きることがありませんでした。

後半はマスランカの交響曲3番、吹奏楽作品には珍しく演奏時間48分の大曲です。長いだけじゃなくて、どの楽器もすごく難しそうなSOLOがありましたねえ。プロならではの演奏でした。

下野さんの発言で共感したのが「吹きならさない吹奏楽」を目指す、ということでした。

アマチュア人口が圧倒的な吹奏楽においては「迫力」とか「音圧」とか言ったものに目が向きやすいような気がします。感動より衝撃、とかね。

そういった部分ではなく、殆どのメンバーが「息を使って演奏するアンサンブル」ことに注目して、繊細な息遣い、微妙なニュアンスを表現したいんだとか。

なるほどなあ、と思いました。この日のライブCDがリリースされたら買いだと思いますよ。

いつもならオペラシティでの演奏会終了後は、B1Fの「HUB」で1パイントのギネスを飲むんですが、本日はこの後練習なのでビールなしです。残念!