「ゴシック」
定期演奏会に向けて「ゴシック」という曲を鋭意練習中のルノです。
「ゴシック」とは、もともと中世ヨーロッパの建築様式のことですが、ゴシック様式の建築は、壮大な上に異教の影響を受けて、怪物やグロテスクな意匠が取り込まれていたりします。
そんな建物(廃墟)を舞台にしたホラー小説がゴシック小説と呼ばれ、「ゴシック」の言葉はさらに転用されて、ゴシック小説を元にした映画に出てきそうな、ファッションや音楽にも使われるようになっていったようです。
ここで私の脳裏に浮かんだのは「アダムスファミリー」。ちょっと違う?いや大分違うか・・・。
私の一番身近な「ゴシック」は、フォントのゴシック体ですね。でも、なぜゴシックというネーミングなんでしょうか?
さて、曲の方の「ゴシック」は妖しさ満載で、こんな曲想の吹奏楽曲って珍しいのではないでしょうか。
作曲者の木下牧子さんは、ホフマンの「砂男」という小説に着想を得たそうです。「怪奇幻想小説」「サイコ・ホラー」などと言われていますが、私には感受性豊かで繊細な主人公が、幼い頃の衝撃的な出来事を経て青年になった後、自ら破滅へと向かっていってしまう哀れなお話し、という印象でした。
「砂男」を読むと、この曲のイメージが不思議なほど広がると言った、あるメンバーの言葉に、思わず納得!
というわけで「砂男」を読んでから「ゴシック」を聴きに来るというのがオススメです^_^